
上野愛咲美女流名人の就位式が6月12日に日本棋院で行われました。
謝辞で語ったのは、意外な勝因でした。
ここ5年のうち女流名人戦三番勝負は、藤沢里菜女流本因坊と上野愛咲美女流立葵杯の組み合わせは4期あります。いずれもストレートの2連勝で決着しており、今期は上野愛咲美さんが2期ぶり2度目の就位となりました。
謝辞に立った上野愛咲美女流名人。「今回は勝てると思っていなくて、結果がついてきてよかったです。要因のひとつが、おやつをいつたべるかという問題があったと思います。3時におやつが来たとき、今すぐ食べるか、あとにするか、相手が離席した瞬間か、勝負が決着して終わった後か。悩んだので経験豊富な一力遼棋聖に『おやつはいつ食べるのがよいか』をきいたところ、『食べたいときに』といわれました。食べたいときにレアチーズケーキ(愛咲美さんの好物です!)を食べて幸せな気持ちで打つことができました」と愛咲美節で周囲を和ませました。

さらに、「女流名人戦は女流棋戦唯一リーグ戦で挑戦者が決まります。直前2ヶ月に毎週真剣勝負を打って経験を積み、反省ができる挑戦者と、だれが挑戦者かどきどきしながら待っているタイトルホルダーの差があります。来年は待つ身なので、リーグ戦を観戦しながら気持ちを高めていけたらと思います」と締めくくりました。