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仲邑菫四段が若手女流棋戦「ヒョリム杯未来の女帝最強戦」で優勝

韓国移籍後、初のタイトル獲得(韓国棋院提供)

韓国棋院客員棋士として活躍する仲邑菫四段が韓国で初優勝を果たしました。

「第4期ヒョリム杯未来の女帝最強戦」は若手(今回は2003年以降の生まれ)の女子棋士を参加対象にする棋戦で、過去に優勝した棋士は出場できません。

決勝に残ったふたりは、韓国女子ランキング4位の仲邑菫四段と18位の鄭有珍五段(2006年生まれ、19年入段)。

持ち時間は20分、1手ごとに20秒追加されるフィッシャー方式で、超早碁での決勝一番勝負で黒番中押し勝ちを収めました。

決勝はランキング4位と18位の対決に(韓国棋院提供)

優勝賞金は1千万ウォン、準優勝400万ウォン。

ひとつ結果を出して、仲邑四段もほっとしていることでしょう。

第50期棋聖戦 芝野虎丸十段が挑戦者に

芝野十段(右)は壁を破れるか

一力遼棋聖への挑戦者を決めるトーナメント決勝戦第2局が打たれ、芝野虎丸十段が勝って挑戦権を獲得しました。

棋聖戦はパラマス方式を採り入れています。まずCリーグ入りを決めるファーストトーナメントが行われ、前期残留者とともにCリーグメンバーが決まります。

Cリーグ優勝の福岡航太朗七段はBリーグ優勝の張栩九段に勝ち、Aリーグ優勝の高尾九段も破りましたが、Sリーグ2位の許家元九段に敗れました。

Sリーグ1位の芝野十段と許九段の決勝戦は、芝野十段が1勝のアドバンテージがある変則三番勝負で行われました。10月30日の第1局は許九段が勝ちましたが、11月3日の第2局に芝野十段が勝って挑戦者となりました。

1勝1敗もアドバンテージで芝野十段が挑戦権

来年1月の開幕戦は、第50期を記念してハワイで行われます。芝野十段はアメリカには行ったことがなく、それは楽しみということです。

一力棋聖からはタイトルを奪取されたことはあっても、奪取したことがない芝野十段。壁を破れるか、注目です。

第44期女流本因坊戦五番勝負第4局 星合志保四段が勝利 決着は最終局に

コウ争いで再逆転勝利(星合四段)

藤沢里菜女流本因坊に星合志保四段が挑戦する第44期女流本因坊戦第4局が打たれ、星合四段が勝って対戦成績を2勝2敗とし、決着は最終第5局に持ち込まれました。

本シリーズは藤沢女流本因坊が6連覇を目指す一方、負ければ2016年以来、9年ぶりの無冠に転落してしまいます。

星合四段は5年前も藤沢女流本因坊に挑戦しており、そのときは0勝3敗のストレートで敗退しています。

第4局は中盤で星合四段が大きく抜け出し優勢を築いたのですが、終盤が得意な藤沢女流本因坊が猛追し、一時は細かいながら形勢は逆転しました。いつもの藤沢女流本因坊の勝ちパターンかと思っていたら、コウ争いで再び星合四段が逆転し逃げ切りました。

最終第5局は勝てば6連覇、負ければ無冠(藤沢女流本因坊)

これで2勝2敗のタイとなり、決着は最終局に持ち込まれました。

崖っぷちの藤沢女流本因坊が意地を見せるか、星合四段が初栄冠を手にするか。

第5局は11月5日に日本棋院本院にて打たれます。

一力遼名人が初防衛を果たす 第50期名人戦 芝野虎丸十段は返り咲きならず

七冠同時制覇なるか

一力遼名人に芝野虎丸十段が挑戦する第50期名人戦七番勝負第6局が10月14,15日に愛知県田原市「角上楼」にて打たれ、一力名人が中押し勝ちを収めました。これで対戦成績を4勝2敗とし、名人初防衛を果たしました。

芝野十段は地合いで勝負する道があったが…

 第6局は芝野十段が築いた大模様に一力名人が突入し、生死をかけた読み合いとなりました。一力名人の石を取れそうにないと思った芝野十段があきらめてしまったのが敗着となりました。実は生きられても地合いで勝負する道があったのですが、「人間的にはそう思うのは難しい」と解説の伊田篤史九段。

 一力名人はこれで挑戦手合い8連勝と無双の状況です。

鶴巻温泉での王座戦に向かった

翌9日は朝8時半から「一夜明けて」のインタビューを受けて、宿をあとにしました。実は一力名人だけは帰るのではなく、豊橋駅からこだまに乗って小田原乗り換えし、17日から鶴巻温泉「陣屋」で開幕する王座戦に向かったのでした。碁界の第一人者の地位を守った一力名人。目指すは井山裕太王座しか成し遂げたことのない七冠同時制覇です。

「第28回 湘南ひらつか囲碁まつり1000面打ち大会」

すっかり恒例となりました「湘南ひらつか囲碁まつり 1000面打ち大会」が10月12日に神奈川県平塚市で盛大に行われました。

昭和を代表する棋士木谷實九段が居を構え、70人以上の弟子を育て、現在の囲碁界の礎を作ったことから、神奈川県平塚市は囲碁のまちとして活動を続けています。

その最も大きなイベントが、1000面打ち大会です。

プロ棋士が50人も集まって、アマチュアのみなさんと対局したりトークショーを行ったりと、規模も日本最大クラスのイベントです。

平塚駅前の商店街、180mにずらりと碁盤が2列に500面並んだ姿は壮大で目を引きます。500面を2セットやることで1000面打ちというわけです。

プロとの対局以外にも、「木谷門下レジエンドによる座談会」「高尾紳路九段、上野梨紗女流棋聖による囲碁講座」「囲碁入門教室」「初心者個別指導コーナー」「平塚名産品物販」などなどお楽しみが目白押し。

昨年に続いて2回目の参加となった上野梨紗女流棋聖は「指導碁でもみなさん優しくて、楽しめました。こんなまちの中で大きな大会はなかなかありません。また平塚でみなさんにお会いできて嬉しい気持ちになりました」と話していました。