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1月5日は囲碁の日「打ち初め式 2026」

囲碁界の年始は、1月5日「囲碁の日」。日本棋院東京本院では吉例の打ち初め式が催されました。

武宮陽光理事長をはじめ、一力遼棋聖、芝野虎丸十段、藤沢里菜女流本因坊、上野愛咲美女流名人、上野梨紗女流棋聖らタイトルホルダーの面々らが壇上に立ち、年頭の挨拶をし、今年の目標などを述べました。

和装で登場した一力棋聖は「AIが出てきてから10年がたち、とりまく環境が変わりました。人間ならではの戦いをお見せできたら」。来週には世界戦LG杯決勝三番勝負があります。ぜひ、日本に栄冠を持ち帰ってほしいものです。

これまでは棋士の連碁などが披露されてきましたが、今年は棋士とファンが2手ずつ打つ連碁。老若男女が次々と棋士の正面に座って打って行くのは、ファンにとっても新年早々心に残る時間となったことでしょう。

一力遼名人就位式

芝野虎丸十段の挑戦を4勝2敗で退けた一力遼名人の就位式が12月15日に、東京文京区「ホテル椿山荘」にて執り行われました。

多くのファンや家族親族、育った洪道場の先生や子どもたち、棋士仲間らから祝福を受けました。

祝辞に立った兄弟子の平田智也八段は「子どもの頃から名人は非凡な才能があるのは、誰の目にも明かでした。そして日々の努力がすごかった。天才が努力を止めなかったことが実を結びました。兄弟子として誇らしい」と述べました。

一力名人は「第1局の昼食で、私はシーフードカレーを、芝野さんはカツカレーを注文したのですが、配膳は逆になりました。私はゲンをかつぐタイプではありませんが、カツカレーを食べたことで勝ちが本当にやってきました。碁の内容も逆転勝ちでした」と笑いをとりながら謝辞を述べていました。

名人を防衛したあと、王座も奪取して五冠となった一力名人。来年1月にはメジャー国際戦のLG杯決勝戦を打ちます。ますますの活躍を期待したいと思います。

女流棋聖戦挑戦者は上野愛咲美女流名人に 41年ぶりの姉妹対決へ

上野女流棋聖(左)「私が挑戦者だから気楽に戦えます」(日本棋院提供)

上野梨紗女流棋聖への挑戦者を決めるトーナメント決勝戦が打たれ、上野愛咲美女流名人が茂呂有紗三段に中押し勝ちし、挑戦者に名乗りをあげました。

第29期女流棋聖戦挑戦手合三番勝負は、姉妹対決となりました。

これまでのタイトル戦姉妹対決は、すべて杉内寿子、本田幸子、楠光子の三姉妹の間で打たれています。

1983年 女流鶴聖戦 杉内寿子八段-本田幸子六段

1983年 女流本因坊戦 楠光子六段-本田幸子女流本因坊(2勝1敗)

1984年 女流鶴聖戦 楠光子七段-本田幸子六段

1984年 女流本因坊 本田幸子六段-楠光子女流本因坊(2勝0敗)

1985年 女流本因坊 楠光子七段-本田幸子女流本因坊(2勝1敗)

*左が勝者

今回、上野姉妹対決は実に41年ぶりとなります。

挑戦者となった姉の上野女流名人は「妹が女流棋聖になって、早く挑戦したいなと思っていたので、嬉しいです。妹が挑戦者なら嫌でしたが、私が挑戦者だから気楽に戦えます」と心境を語りました。

注目の女流棋聖戦挑戦手合三番勝負は2026年1月15日に神奈川県平塚市「ホテルサンライフガーデン」で開幕します。

第51期名人リーグ開幕 

史上最年少の桑原七段に注目(左、「朝日新聞囲碁将棋TVより」)

一力遼名人への挑戦者を決める「第51期名人リーグ」が12月4日に開幕しました。

今期リーグのメンバーは、シード順に芝野虎丸十段、井山裕太碁聖、許家元九段、福岡航太朗七段、余正麒九段、村川大介九段、伊田篤史九段、本木克弥九段、桑原樹七段。

上から5人が前期の残留組。村川九段は前期リーグ落ちしたものの即復帰。伊田九段、本木九段も数年ぶりに復帰組です。

前期在籍していた山下敬吾九段がいなくなったことで、リーグのメンバーは全員平成生まれとなりました。最年長は平成元年生まれの井山碁聖です。

注目は最年少の桑原樹七段。17歳2か月でのリーグ入りは、芝野九段の17歳11か月を抜いて史上最年少記録です。リーグ入りすると七段に昇段する規定で、桑原七段は二段からジャンプアップしました。この五段跳びも新記録です。プロになって3年足らずでリーグ入りとは将来期待できますね。

その桑原七段は、リーグデビュー戦で福岡七段と対戦しました。しかし、85手で投了する完敗を喫します(囲碁は1局だいたい150~250手くらい)。対局直後から桑原七段はさめざめと泣き始めました。悔しかったのでしょう。これを糧に、今後がんばってほしいものです。

許九段(左)対本木九段(右)は許九段に軍配

8日には許九段対本木九段戦があり、許九段が勝ち、11日の井山碁聖対伊田九段戦は伊田九段の勝ち。18日には村川九段対余九段戦があります。

名人リーグは月に4局ずつ打たれ、来年8月が最終ラウンド。だれが挑戦者になるのか、注目してください。

第4回実業団囲碁大会

富士通の快進撃が続く

すっかり恒例になりました「実業団囲碁大会」が11月22日に、日本棋院本院にて催されました。40社59チームが8クラスに分かれて、3試合打ちます。対戦前に名刺交換が行われる姿を見るところが、ふつうの大会との違いでしょうか。

新しく9路盤のGクラスが設けられた

今回、新しく9路盤のGクラスが設けられました。出場したのは3チーム。最初に審判長の鶴山淳志八段から講義を受けてから試合に臨みました。そして、3チーム参加リーグなので、2チームが対戦します。1チーム余りますよね? その1チームはなんと、鶴山八段か安田明夏初段が3面で指導碁を打ってくれるというスペシャルがありました。

ほかの一般(19路盤)クラスでも、相手がいなくて不戦勝になったときなど、星合志保四段に指導碁を打ってもらえるというのですから、隅々まで行き届いた心遣いの運営です。

対戦前に名刺交換する場面も

A~Fクラスは棋力別ハンディ戦ですが、無差別クラスはオール互い先。優勝は3年連続富士通Uvanceチーム。主将から3将の3人同じメンバーで勝ち続けているのですからすごいですね。富士通はAクラスも優勝しています。会社あげて囲碁に力を入れていることがわかります。

次回は来年、2026年5月16日に開催されます。富士通の快進撃が続くのが、注目です。