女流本因坊戦開幕 藤沢里菜女流本因坊が上野梨紗挑戦者を下し先勝

日本棋院Youtubeチャンネルより

11期7連覇を目指す藤沢里菜女流本因坊に上野梨紗四段が挑戦する第45期女流本因坊戦(主催:共同通信社、日本棋院、関西棋院)が10月8日に開幕しました。第1局は岩手県花巻市「佳松園」で行われ、藤沢女流本因坊が中押し勝ちを収めました。

中盤、接戦のなか優勢を築いた上野四段でしたが、勝負所で藤沢女流本因坊が抜け出し勝利を収めました。

今年、無冠となった上野四段。ビッグタイトルを獲得して無冠返上となるか。

第2局は秋田間能代市「旧料亭 金勇」にて10月25日に打たれます。

第52期天元戦開幕 第1局は井山裕太挑戦者が勝利

日本棋院Youtubeチャンネルより

一力遼天元に井山裕太碁聖が挑戦する第52期天元戦五番勝負第1局が名古屋市「東急ホテル」にて10月7日に打たれ、井山碁聖が勝って幸先のいいスタートを切りました。

一力天元は現在、3連覇中。4連覇を目指します。井山碁聖は天元に挑戦するのは7期ぶり。第45期以来の天元復位を狙います。

第1局は井山碁聖が序盤でリードを奪いました。一力天元の攻めを的確に応じて優勢を守り勝ちきりました。

第2局は10月20日北海道札幌市で打たれます。

一力天元は芝野虎丸棋聖から挑戦を受けている名人戦が佳境。さらに10月23日には福岡航太朗本因坊を挑戦者に迎える王座戦が開幕します。

一力天元にとって、試練の秋が始まっています。

第4回岩本薫記念益田杯 柳原咲輝二段が優勝

二段以下、18歳(2026年4月1日時点)以下の棋士が出場できる第4回岩本薫記念益田杯(主催:日本棋院、後援:益田市、益田市教育委員会)決勝が9月20日島根県益田市「島根県芸術センター」にて打たれ、國松聡初段を下して栁原咲輝二段が初優勝を飾りました。

日本棋院チャンネルより

5月末に行われたリーグ戦には男子8名女子8名が臨み、3連勝した國松初段と栁原二段が決勝戦に駒を進めました。

國松初段は院生のとき、イベロ・ジャパン杯(非公式戦)で、若手プロをなぎ倒して優勝した経験のある、将来を嘱望されているホープ。

栁原二段も入段前から将来を期待されている。男女の枠を超えた活躍を期待され、今回、それに応えた形になりました。

日本棋院チャンネルより

柳原「きょうの決勝戦は運が良かった。この大会には第1回からずっと参加していて、勉強になっています。世界戦も今回の経験を生かして頑張りたい」

若手棋戦ではもはや、女性棋士の優勝は全く珍しくなくなりました。

柳原二段には、一般棋戦での活躍も期待したいと思います。

上野愛咲美女流名人が女性初の棋聖戦Bリーグに昇格 

棋聖戦Cリーグで準優勝し、上野愛咲美女流名人がBリーグに昇級しました。これは女性棋士初めてのことです。

棋聖戦は、序列の上からSリーグ、Aリーグ、Bリーグ、Cリーグがあります。まず、ファーストトーナメントを勝ち上がってCリーグに在籍し、成績上位がBリーグに行け、Bリーグの成績下位がCリーグに落ちる、ということが繰り返されます。

そして、Cリーグの優勝者とBリーグの優勝者が対戦して、勝った方がAリーグ優勝者と対戦。また勝ったほうがSリーグの2位と対戦。勝った方がSリーグ優勝者と、変則三番勝負(Sリーグ優勝者に1勝のアドバンテージ)を行い、挑戦者が決まります。

Cリーグにいても挑戦者、はたまた棋聖になれる可能性がある夢のシステムになっています。とはいえ、Sリーグ在籍者以外で挑戦者になった人は未だいません。

上野女流名人はCリーグ決勝戦で富士田明彦八段に負けて惜しくも優勝を逃しましたが、Bリーグ昇進を決めて、新たなステージでの活躍が期待されます。

上野「ファーストトーナメントを抜けたのも久しぶりで、最初から強い人との対戦が続き(Cリーグから)落ちないようがんばりたいという感じだったのですが、意外と内容頑張れて楽しく打てました。Bリーグで打てるのが嬉しい」

ガラスの天井を次々破る上野女流名人に、ますます期待したいと思います。

福岡航太朗本因坊就位式

「スピーチが面白い」とSNSで話題に

史上最年少の20歳6か月で本因坊となった福岡航太朗本因坊の就位式が2026年9月14日、東京文京区「椿山荘」にて盛大に執り行われ、福岡本因坊は大勢のファンや洪道場の仲間たちから祝福を受けました。

挨拶に立った高尾紳路理事張は「シリーズ前はまだ一力さんのほうが強いだろうと思っていましたが、僕の師匠・藤沢秀行が『男子三日会わざれば刮目してみよ』と話していた言葉どおり、福岡さんは大きく成長しました。一力さんを負かして自信になったでしょう。囲碁界は戦国時代になりました。先輩方に遠慮することなく、活躍してほしい」との言葉を贈りました。

福岡本因坊は「初めての五番勝負、前夜祭のスピーチでいろいろしゃべったら、『スピーチが面白い』とSNSに書いてもらい、負担になりました」とまず、皆を笑わせました。そして「一力先生には世界戦前に私だけ呼んでくれてふたりで勉強し、たくさんのものを吸収できました。今回は一力さんが花を持たせてくれました。次の(挑戦が決まっている)王座戦ではボコボコにされるのではないかと思っています。初めての五番勝負で棋士をやっていてよかった、有り難いと思いました。こんな囲碁界が続くことを願っています」と感謝を述べ、大きな拍手を浴びていました。