碁聖戦五番勝負フルセットの末、井山裕太碁聖が防衛

無冠転落を回避

井山裕太碁聖に佐田篤史七段が挑戦した第51期碁聖戦挑戦手合五番勝負第5局が8月21日に日本棋院関西総本部で打たれ、井山碁聖が中押し勝ちをおさめ、防衛を果たしました。負けると20歳で名人を獲得して以来の無冠になるというピンチをしのぎました。

碁聖12期6連覇獲得で同一タイトル最多タイ記録(超治勲名誉名人の本因坊12連覇)と歴代一位の獲得タイトル数を80に延ばしました。

井山碁聖 「ひとまずひとつ結果を出せて嬉しく思います。このシリーズも負けた2局はチャンスを逃すような結果になって反省点も多い。一冠になった時点では常に無冠になる可能性はあるのですが、自分としてはすごく気にしていたということではなかったので、本局も意識せず臨めたかと思います」

佐田挑戦者 「挑戦を決めたときは自分で大丈夫かなという気持ちでした。自分が想像していた以上に反響、声援、注目があって、自分が出合ったのが囲碁でよかったという気持ちをかみしめて打てたシリーズでした。結果においては負けなので、自分なりに認めて、課題がより具体的になってきたので向き合っていけたらと思います」

佐田七段は七大タイトル戦初登場でしたが、初タイトルとはなりませんでした。

井山碁聖、防衛おめでとうございます。

名人戦挑戦は芝野虎丸棋聖に 一力遼名人と3期連続決戦

8月26日に甲府で一力名人に挑戦(朝日新聞囲碁将棋TVより)

一力遼名人への挑戦者を決める名人戦リーグ最終一斉対局が7月27日に打たれました。その日は「囲碁界の一番熱い日」と呼ばれています。

挑戦者争いは芝野虎丸棋聖と許家元九段に絞られていて、両者の直接対決がありました。結果、芝野棋聖が許家元九段に勝って1敗を守り、リーグ優勝を果たし挑戦権を得ました。芝野棋聖と一力名人の名人戦七番勝負は3期連続となります。

最終一斉対局ではもう1局、大注目の対戦がありました。

名人リーグは9人在籍でき、成績下位の4人が入れ替え戦に臨みます。

セミファイナルラウンドまでで、村川大介九段、伊田篤史九段、桑原樹七段の3人のリーグ落ちが決まっていました。あと一人の候補が、井山裕太碁聖と福岡航太朗本因坊のタイトルホルダーふたりで、最終戦の直接対決で残留が決まります。

タイトルホルダーふたりによる「鬼勝負」

日本棋院関西総本部で打たれた「鬼勝負」は、タイトルホルダーどうしにふさわしい大熱戦になりました。

最後に笑ったのは、井山碁聖で、名人リーグ連続在籍(名人在位も含む)記録を20期に伸ばしました。

一力名人と芝野棋聖の挑戦手合いは、8月26日に山梨県甲府市「常磐ホテル」にて開幕します。

天元戦の挑戦者に井山裕太碁聖

久しぶりの一力・井山戦に期待

一力遼天元への挑戦者を決めるトーナメント決勝戦が8月6日、日本棋院関西総本部で打たれ、井山裕太碁聖が村川大介九段を中押し勝ちで下して、挑戦権を獲得しました。

一力天元と井山碁聖は2016年から毎年のようにタイトル戦で激闘を14回繰り返してきました。

しかし2024年の棋聖戦を最後に、2025年はふたりの挑戦手合いは見られなくなっていました。井山碁聖が絶不調に陥っていたことも一因でしょう。

久しぶりの一力・井山戦は見応えのある戦いが繰り広げられると期待されます。今からとても楽しみです。

天元戦挑戦手合五番勝負は、10月7日に名古屋市「名古屋東急ホテル」で開幕します。

女流本因坊戦 挑戦者に上野梨紗扇興杯

年初、姉に負けてからスランプだった上野梨紗扇興杯

藤沢里菜女流本因坊に挑戦するのは誰か。第45期上流本因坊戦(主催:共同通信社、協賛:JA共催、共栄火災)挑戦者決定戦、上野梨紗扇興杯対星合志保四段戦が7月23日、日本棋院東京本院で打たれ、上野梨紗扇興杯が挑戦権を獲得しました。

姉(上野愛咲美女流名人)に負けてからスランプでが女流本因坊に挑戦するのは3期ぶり2度目のことです。

上野「(年初の女流棋聖戦で)姉(上野愛咲美女流名人)に負けてからスランプで、決勝の舞台に今年一度も立ててなかったので嬉しいです。反省点はたくさんあったので、それを生かして、挑戦手合いはがんばりたいです」

2年連続挑戦者を目指していた星合四段は「1回戦から苦しい碁ばかりでしたので、ここまでこられたのは運が良かった。来年挑戦できるようがんばりたい」と気持ちを新たにしていました。

藤沢里菜女流本因坊との挑戦手合五番勝負は10月8日、岩手県花巻市「佳松園」で開幕します。

一力遼名人への挑戦者はだれか 名人リーグ最終ラウンド直前情報

残留を決めた余正麒九段(左)と本木克弥九段

一力遼名人への挑戦者を決める「第51期名人戦リーグ」は最終ラウンドを残すのみとなりました。

挑戦者争いは芝野虎丸棋聖(6勝1敗)と許家元九段(5勝2敗)の2人に絞られています。そのふたりが7月27日にある最終一斉対局で直接対決します。芝野棋聖が勝てば挑戦者決定。許九段が勝てば、30日にセットされているプレーオフで決着します。

最終一斉対局ではもうひとつ、注目の対局があります。

現在、残留を決めているのが芝野棋聖、許九段、本木克弥九段、余正麒九段。リーグ落ちが決まっているのが、伊田篤史九段、村川大介九段、桑原樹七段。

残留はあと1枠で、それを井山裕太碁聖と福岡航太朗本因坊の3勝4敗同士が直接対決で争います。井山碁聖は、19歳で名人挑戦したシリーズから1度も落ちたことがないし、リーグ落ちの心配をしたこともありません。現在の負け越している状況が初めてのことです。

挑戦者決定戦(芝野―許)と残留決定戦(井山―福岡)は、Youtubeの朝日新聞囲碁将棋TVで生中継されますので、どうぞ楽しみにご覧ください。