本因坊戦の挑戦者は芝野虎丸九段に

今年、国内負けなしの芝野十段

一力遼本因坊への挑戦者を決めるトーナメントの決勝戦が4月7日に打たれ、芝野虎丸十段が孫喆七段を下して、挑戦者となりました。

芝野虎丸十段は今年絶好調。挑戦者を決めた対局までで15勝1敗。その1敗は海外棋戦なので、国内組にはまだ1回も負けていないのです。

挑戦を決めた3日前には、井山裕太王座から「十段」を3勝0敗のストレートで奪ったばかりでした。気分も上々だったことでしょう。

昨年、芝野十段は七大タイトルの挑戦手合いに5回も出場。しかし碁聖戦、天元戦、王座戦で挑戦者になるもすべて負け、さらに持っていた名人と十段も獲られ、久々の無冠となっていました。これは本人もだいぶこたえたようでした。

「去年、一力遼棋聖にだいぶ鍛えられた」(洪清泉四段)

芝野十段が修行していた洪道場を主宰する洪清泉四段は「去年、一力遼棋聖にだいぶ鍛えられた(名人戦と天元戦)から強くなったのでは」と、今年好調の要因を話していました。

挑戦手合いでは一力本因坊に勝ったことがありません。好調・芝野十段がどんな戦いを見せるか。

本因坊戦第1局は5月14日、山梨県甲府市の「常磐ホテル」で開幕します。