囲碁界の始動は毎年1月5日の「囲碁の日」となっています。今年も東京、大阪、名古屋の日本棋院でそれぞれ「打ち初め式」が行われました。東京の打ち初め式の模様をお伝えしましょう。
祝辞にたったのが、去年、映画「碁盤斬り」の脚本を書かれた加藤正人さん。「昨年は日本棋院100周年にふさわしい大活躍でした。世界戦では一力遼さん、上野愛咲美さんが優勝。101年目は昨年に劣らない、それ以上の世界の檜舞台での活躍を期待しています。ファンは一生懸命応援しています」
そのあと、名誉タイトル保持者の石田秀芳二十四世本因坊、大竹英雄名誉碁聖があいさつ。続いてタイトル保持者が登場しました。
一力遼棋聖・名人・天元・本因坊「今年は巳年ですので、蛇が脱皮を繰り返して成長してく1年にしたい」
芝野虎丸・テイケイ俊英「去年はあまりいい年ではなかった(挑戦手合い5つにすべて敗退)。蛇は脱皮をして成長するとのことで、去年のことは脱ぎ捨てすっかり忘れたい」
福岡航太朗竜星「昨年は脱皮して飛躍の1年になりました。今年はタイトル戦にからめるようがんばる」
三浦太郎新人王「両親が公文式で囲碁を始めました。30級スタートで、みるみる上達しています。負けないようがんばります」
横塚力若鯉杯「結婚しました。あとで彼女(藤沢里菜女流本因坊)からも(話が)あると思いますが、相手より活躍できるといいなと思っています」
藤沢里菜女流本因坊・女流名人「ワンちゃんともうひとり家族が増えました。1人暮らしだったので、家事をひとりでやっていましたが、これからは半分?半分以下になるかもしれません」
上野愛咲美女流立葵杯「去年は準優勝も多かったのですが、最後、碁清源杯で優勝できて楽しく碁が打てました。年女です。妹には負けないよう頑張ろうと思います」
上野梨紗女流棋聖「おみくじを引くのですが、姉は毎年大吉。私は末吉です。いやな予感です」
小林泉美テイケイ杯女流レジェンド「年女です。家族で正月から詰碁を解いています」
秋山次郎中庸杯「年男です。手合い、普及などやれるだけのことをやって成長していきたい」
打ち初め式では、新たな囲碁漫画連載の発表がありました。
1月27日発売のヤングマガジンから連載が始まる『伍と碁(ごとご)』(原作蓮尾トウト、漫画仲里はるな)。井山裕太碁聖と寺山怜六段が監修を務めます。「キャラクターが魅力的で、囲碁を知っている人はもちろん知らない人にも楽しんでもらえる」と寺山六段は太鼓判を押していました。
このあと、タイトルホルダーが分かれて連碁を披露し、会場を盛り上げていました。
皆様が健やかで幸せな1年になりますように。 本年もよろしくお願いします。