Monthly Archives: 12月 2025

第4回実業団囲碁大会

富士通の快進撃が続く

すっかり恒例になりました「実業団囲碁大会」が11月22日に、日本棋院本院にて催されました。40社59チームが8クラスに分かれて、3試合打ちます。対戦前に名刺交換が行われる姿を見るところが、ふつうの大会との違いでしょうか。

新しく9路盤のGクラスが設けられた

今回、新しく9路盤のGクラスが設けられました。出場したのは3チーム。最初に審判長の鶴山淳志八段から講義を受けてから試合に臨みました。そして、3チーム参加リーグなので、2チームが対戦します。1チーム余りますよね? その1チームはなんと、鶴山八段か安田明夏初段が3面で指導碁を打ってくれるというスペシャルがありました。

ほかの一般(19路盤)クラスでも、相手がいなくて不戦勝になったときなど、星合志保四段に指導碁を打ってもらえるというのですから、隅々まで行き届いた心遣いの運営です。

対戦前に名刺交換する場面も

A~Fクラスは棋力別ハンディ戦ですが、無差別クラスはオール互い先。優勝は3年連続富士通Uvanceチーム。主将から3将の3人同じメンバーで勝ち続けているのですからすごいですね。富士通はAクラスも優勝しています。会社あげて囲碁に力を入れていることがわかります。

次回は来年、2026年5月16日に開催されます。富士通の快進撃が続くのが、注目です。

藤沢里菜女流本因坊がフルセットの激闘の末6連覇を達成

「苦しいシリーズでした」と藤沢女流本因坊

藤沢里菜女流本因坊に星合志保四段が挑戦する第44期女流本因坊戦五番勝負第5局が、11月5日に日本棋院本院にて打たれ、藤沢女流本因坊が中押し勝ちをおさめ、通算成績を3勝2敗とし、6連覇を達成しました。女流本因坊9期獲得は、謝衣旻七段の持つ8期の記録を抜いて、単独1位、タイトル通算27期獲得は、女性では謝七段に並んでトップタイです。

終局直後のインタビューでは、記者に問いかけられた藤沢女流本因坊が30秒近く沈黙したあと、「苦しいシリーズでした」。さらに6連覇通算9期の感想を問われても、しばらく時間をかけて「実感がありません。来期にまた戦えるのが光栄に思います」と絞り出すのがやっとでした。それは激戦を物語っていました。

フルセットの戦いについて「自分にしては頑張った」と星合四段

星合四段は「反省が多かった。今期は予選からだったので、挑戦者になれるとは思っていませんでした。フルセットを戦えたことは、自分にしては頑張った」と振り返りました。

第5局は、日本棋院Youtube中継には井山裕太王座や、藤沢女流本因坊の夫である横塚力七段、星合四段の夫・孫喆八段ら豪華ゲストが登場し、対局を盛り上げていました。