芝野虎丸名人に一力遼棋聖が挑戦する第49期囲碁名人戦七番勝負が、神奈川県相模原市で開幕し、一力挑戦者が勝利し、幸先の良いスタートを切りました。
相模原市は今年、市制施行70周年記念ということで相模原市出身の芝野名人が3連覇を目指す囲碁名人戦を誘致しました。
相模原市はもちろん芝野名人応援。ポスターやチラシは、芝野名人のソロ写真。(主催紙のものなどは両対局者の写真が掲載されます)。
地元の声援が届けば届くほど力になる棋士もいますが、地元対局は「肩に力が入りすぎて空回りしてしまう」とおっしゃる小林光一名誉棋聖(北海道旭川市出身)もいます。
芝野名人はどちらのタイプでしょうか。
一力挑戦者も2年前の棋聖戦第4局では出身地の仙台市「宮城県知事公館」での対局があり、熱い声援が背中を押したようで、見事勝利を飾りました。
対局のほうは、白番の芝野名人が大きな模様を広げ、そこに一力挑戦者が侵入して戦いが起こりました。一力挑戦者がうまくしのいでリードし、名人が仕掛けるトラップを次々かわして勝利。
対局終了後には、大盤解説会に両対局者が登壇して碁の感想などを話して、ファンを喜ばせました。
名人戦対局のほか、大盤解説会、指導碁会、入門教室など多くの催し物が行われ、会場の「杜のホールはしもと」はおおいに賑わっていました。
入門教室は、芝野名人、一力挑戦者を育てた洪道場の洪清泉四段が道場のスタッフとともに担当する豪華版です。
相模原市は、パリオリンピックで金メダルを受賞したスケートボード吉沢恋選手ら有名選手が多いのが特徴です。
囲碁を知らないかたにも、ぜひ芝野虎丸名人を覚えてもらい応援してもらいたいと思います。