今年の十段戦五番勝負は、芝野虎丸十段に井山裕太王座が挑戦し、フルセットの末、井山王座がタイトルを6期ぶりに奪還しました。
井山十段はこれで王座、碁聖を併せて三冠に復帰。獲得タイトル数は75となって、趙治勲名誉名人の持つ歴代獲得1位の76タイトルにあとひとつと迫りました。
囲碁・将棋界では、タイトルを獲得すると「就位式」という式典が開かれます。
6月13日(木)には、東京港区「明治記念館」にて、第62期十段就位式が行われ、井山十段のご家族のほか、関係者、報道陣が集まりました。
主催者挨拶では、近藤哲司産経新聞代表取締役社長、小林覚日本棋院理事長、池坊雅史関西棋院理事長らが壇上に立ちました。
そして允許状や賞杯などを井山十段に授与。
最後に井山十段の謝辞という構成です。
井山「運も味方してくれて、今期は結果が出せました。30代半ばになりますと、下の世代とのタイトル戦が続きます。少しでも成長し高めていければ、下の世代とも戦っていけると思います。まだまだ未熟な部分がありますので、磨いていけるよう精進します。国内戦だけでなく、国際戦でも久々にいい位置につけられています。来期も十段戦でいい戦いをみせられるよう頑張っていきたいと思います」
コロナ禍の前までは、就位式といえば式典のあと乾杯、立食パーティ、棋譜解説などのイベントなどが行われていましたが、最近は式典のみの就位式の方が主流になっているようです。
式典が終わると井山十段は妻と3歳の息子さんの3人で記念写真を撮られていました。息子さんは愛くるしい姿で動き回り、とても可愛かったです。
井山十段は現在絶好調で、6月末にはベスト8に残っている世界戦「第2回爛柯杯」に向かいます。 活躍を期待したいですね。