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第51期名人リーグ開幕 

史上最年少の桑原七段に注目(左、「朝日新聞囲碁将棋TVより」)

一力遼名人への挑戦者を決める「第51期名人リーグ」が12月4日に開幕しました。

今期リーグのメンバーは、シード順に芝野虎丸十段、井山裕太碁聖、許家元九段、福岡航太朗七段、余正麒九段、村川大介九段、伊田篤史九段、本木克弥九段、桑原樹七段。

上から5人が前期の残留組。村川九段は前期リーグ落ちしたものの即復帰。伊田九段、本木九段も数年ぶりに復帰組です。

前期在籍していた山下敬吾九段がいなくなったことで、リーグのメンバーは全員平成生まれとなりました。最年長は平成元年生まれの井山碁聖です。

注目は最年少の桑原樹七段。17歳2か月でのリーグ入りは、芝野九段の17歳11か月を抜いて史上最年少記録です。リーグ入りすると七段に昇段する規定で、桑原七段は二段からジャンプアップしました。この五段跳びも新記録です。プロになって3年足らずでリーグ入りとは将来期待できますね。

その桑原七段は、リーグデビュー戦で福岡七段と対戦しました。しかし、85手で投了する完敗を喫します(囲碁は1局だいたい150~250手くらい)。対局直後から桑原七段はさめざめと泣き始めました。悔しかったのでしょう。これを糧に、今後がんばってほしいものです。

許九段(左)対本木九段(右)は許九段に軍配

8日には許九段対本木九段戦があり、許九段が勝ち、11日の井山碁聖対伊田九段戦は伊田九段の勝ち。18日には村川九段対余九段戦があります。

名人リーグは月に4局ずつ打たれ、来年8月が最終ラウンド。だれが挑戦者になるのか、注目してください。

第4回実業団囲碁大会

富士通の快進撃が続く

すっかり恒例になりました「実業団囲碁大会」が11月22日に、日本棋院本院にて催されました。40社59チームが8クラスに分かれて、3試合打ちます。対戦前に名刺交換が行われる姿を見るところが、ふつうの大会との違いでしょうか。

新しく9路盤のGクラスが設けられた

今回、新しく9路盤のGクラスが設けられました。出場したのは3チーム。最初に審判長の鶴山淳志八段から講義を受けてから試合に臨みました。そして、3チーム参加リーグなので、2チームが対戦します。1チーム余りますよね? その1チームはなんと、鶴山八段か安田明夏初段が3面で指導碁を打ってくれるというスペシャルがありました。

ほかの一般(19路盤)クラスでも、相手がいなくて不戦勝になったときなど、星合志保四段に指導碁を打ってもらえるというのですから、隅々まで行き届いた心遣いの運営です。

対戦前に名刺交換する場面も

A~Fクラスは棋力別ハンディ戦ですが、無差別クラスはオール互い先。優勝は3年連続富士通Uvanceチーム。主将から3将の3人同じメンバーで勝ち続けているのですからすごいですね。富士通はAクラスも優勝しています。会社あげて囲碁に力を入れていることがわかります。

次回は来年、2026年5月16日に開催されます。富士通の快進撃が続くのが、注目です。

藤沢里菜女流本因坊がフルセットの激闘の末6連覇を達成

「苦しいシリーズでした」と藤沢女流本因坊

藤沢里菜女流本因坊に星合志保四段が挑戦する第44期女流本因坊戦五番勝負第5局が、11月5日に日本棋院本院にて打たれ、藤沢女流本因坊が中押し勝ちをおさめ、通算成績を3勝2敗とし、6連覇を達成しました。女流本因坊9期獲得は、謝衣旻七段の持つ8期の記録を抜いて、単独1位、タイトル通算27期獲得は、女性では謝七段に並んでトップタイです。

終局直後のインタビューでは、記者に問いかけられた藤沢女流本因坊が30秒近く沈黙したあと、「苦しいシリーズでした」。さらに6連覇通算9期の感想を問われても、しばらく時間をかけて「実感がありません。来期にまた戦えるのが光栄に思います」と絞り出すのがやっとでした。それは激戦を物語っていました。

フルセットの戦いについて「自分にしては頑張った」と星合四段

星合四段は「反省が多かった。今期は予選からだったので、挑戦者になれるとは思っていませんでした。フルセットを戦えたことは、自分にしては頑張った」と振り返りました。

第5局は、日本棋院Youtube中継には井山裕太王座や、藤沢女流本因坊の夫である横塚力七段、星合四段の夫・孫喆八段ら豪華ゲストが登場し、対局を盛り上げていました。

一力遼棋聖が王座も奪取、史上3人目の五冠に

精神面での課題を克服

井山裕太王座に一力遼棋聖が挑戦する王座戦五番勝負第4局が11月21日に打たれ、一力棋聖が3勝1敗でシリーズを制し、初めて王座を奪取、棋聖、名人、天元、本因坊とあわせて五冠となりました。同時に五冠保持したのは、張栩九段、井山裕太碁聖(七冠保持)に続いて史上3人目です。

師匠の宋光復九段は「初めての出会いから20年以上のなかで、様々なことを乗り越えてきました。特に内面の優しさから来る勝負師になりきれない精神面での課題を大変な思いのなかで克服しました。どんな状況でも日々の研鑽を怠らない姿勢は師匠の私から見ても立派です。若い棋士たちの模範となっていることでしょう。更なる飛躍を楽しみにしております」とコメントしました。

重要な対局が続く

一力新王座は「これからも重要な対局が続きます。一局一局戦って少しでも成長できれば」とさらに前を向いています。

破れた井山碁聖は2011年11月、初タイトル名人を獲得したとき以来の一冠に後退しました。

一力新王座は来年年明けにLG.杯決勝が控えています。今後の活躍にも注目です。

仲邑菫四段が若手女流棋戦「ヒョリム杯未来の女帝最強戦」で優勝

韓国移籍後、初のタイトル獲得(韓国棋院提供)

韓国棋院客員棋士として活躍する仲邑菫四段が韓国で初優勝を果たしました。

「第4期ヒョリム杯未来の女帝最強戦」は若手(今回は2003年以降の生まれ)の女子棋士を参加対象にする棋戦で、過去に優勝した棋士は出場できません。

決勝に残ったふたりは、韓国女子ランキング4位の仲邑菫四段と18位の鄭有珍五段(2006年生まれ、19年入段)。

持ち時間は20分、1手ごとに20秒追加されるフィッシャー方式で、超早碁での決勝一番勝負で黒番中押し勝ちを収めました。

決勝はランキング4位と18位の対決に(韓国棋院提供)

優勝賞金は1千万ウォン、準優勝400万ウォン。

ひとつ結果を出して、仲邑四段もほっとしていることでしょう。